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マバタキ

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刹那愛 N0.59

Category - 小説Ⅱ
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ありさは勤務時間を終了して帰り支度をしている時である。

同僚の看護師で小柄だが体格は良く、おしゃべり好きな佐々木由紀に聞かれる。

「今度の新人歓迎会は出席するよね、会費が5千円ってぇーお酒が飲めない私達には高いよねぇー」

ありさにとってはどうでも良いことで、生返事を返しながらスカートをはいている時に由紀が言う。

「あらぁ~、ありさの足ってまっすぐでモデル顔負けね、うらやましいわぁ~えっ素足なのぉ~」

イチイチうるさい・・・だから何なのと思いながらも無言を通す、お喋り好きな由紀に返事は出来ない。

うっかり返事をしようものならとめどなく続いてしまい、帰れなくなるのは明白である。

ありさのスタイルにはミニ丈の白いプリーツスカートに濃紺のシルクのブラウスは良く似合う。

ありさ自身は黒のシルクのブラウスを探したが無くて、濃紺にしたが返って良かったと満足してる。

春らしく爽やかな装いにまとめながら生足でピンヒールは、足の長さを際立たせる。


誰がありさの変貌した顔を想像できるだろうか・・・・・・。


由紀が話しかけたがる素振りを振り切るように、ロッカーの鏡に映る唇にルージュをぬるありさ。

しかし・・・・桜色の唇で微笑みながら由紀を見るありさの瞳の奥は鋭くそして黒々と光る。

「お先にね、お疲れさまでした」

由紀の返事を待たないうちにありさは家路を急ぐ、そう・・・急ぐ必要があるから・・・。

更衣室から出ると足早に病院を後にして駅に向かうが、ありさは尾行されている事に気付く。

ありさは横断歩道からわざと後ろが分かるように、ガラス越しの店の前で店の中をのぞくふりをする。

しかし・・・・後ろから歩いて来るのは普通の主婦やサラリーマンしかいない。

「気のせいだったのかも」思い直し歩き出すと、背中に感じる他人の視線はまただゎ・・・イラッとする。

何度となく振り返り立ち止まるがその時には、誰の姿も見られないのである。

気持ちがイラついているありさは駅に向かうのをやめ、バスに乗るがあいにく混み合っている。

ふと視線を感じて振り返るが誰かは分からないまま、その時突然に急停車をするバス。

バスの揺れが酷く立っている乗客は横倒れになるが、幸いけが人はいなかった。

ありさは隣に立つ背の高い大学生らしき男子が、気丈にも踏ん張ってくれたお陰で倒れずにいた。

「ありがとうございます」ありさは礼を言う。

男子は和也である。混み合う人混みに押されいつの間にか隣に立つ羽目になってしまう。

まさか尾行していますとは言えない、一瞬戸惑い慌てるが知らない振りを続けるしかないと腹をくくる。

「大丈夫ですか、すごく危ない急停車でしたね」と、和也は言う。

「ええ、大丈夫でしたゎ・・あなたのおかげです」ありさも微笑みながら言う。

和也は内心びくついていたのだが演劇クラブのサークルで、少なくとも役者の端をかじっている。

何とか事なきを得た気がするがありさと顔を合わせてしまったことは「もう尾行は無理だな」

「仕方ないヤァ」と、若者らしくあきらめの心境になってしまう。

ありさが降りる。和也は停留所の名前だけは頭のコンピューターにインプットするのである。

ありさが停留所から左右どちらに向かい歩き出すのかさえも、しっかりと見据えていた。

ありさは停留場から降りてすぐに立ち止まると、ちょうど空タクシーが来たので乗り込む。

ありさが降りた停留場は全くかけ離れている場所の、自宅に向かうためにである。

今日はいつもよりも尾行されている気配がして、わざとバスに乗り関係のない行先に乗り降りた。

隣に立ち話した大学生に初めて会ったのに、どこかで会ったような気がしてならず、

バスの中で必死に思い起こしていた、そして思い出したのである。

老婆の死後「担当看護師を詮索している人が来たのよ」と、由紀が教えてくれていたのである。

「さっきは悪い事しちゃったゎ、今度は話を聞いてあげるわね・・由紀って以外と役立つゎ・・フッ・」

「坊やのくせに・・・生意気な奴」と、呟くありさである。





     


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