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マバタキ

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刹那愛 N0.60

Category - 小説Ⅱ
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自宅に帰り着いたありさは喉が渇いていた。冷蔵庫の氷入れを見るが氷は無い。

颯斗の母親が家事をしていればこういう事は無い、自分が無駄な事をしたと思う。

コーラーは冷やす前に用意された状態で、収納BOXの中に買い物袋のまま入れてある。

冷えたコーラーが飲みたい、氷がないかとサーバーで四隅を突つくと氷の塊がとれる。

ガラスのコップはお気に入りで嫁入りの時に持参する、耐熱ガラスだが形は個性的。

氷のかけらを入れてみるとまるで氷山のように、コップの中ほどで止まり下には落ちない。

一刻も早くコーラーを飲みたい気持ちが、コーラーの注ぎ方に現れている。

泡立つコーラーを口元まで運び飲もうとするが、氷が唇の上にあたり飲めない。

「まるで氷山のよう・・だゎ・・・・・」

泡が消えるとコーラーの中身は半分にもみたない量だ。

もう一度注ぐ、泡立つ、注ぐ、泡立つがすぐに消えるを繰り返す。

コップの淵までコーラーの中身が入ると、氷山の氷はコップの中でストンと落ちる。

この単純な光景を見たありさはコーラーを飲みながら思い呟く。

「お義母さんがいないとダメね・・・・・・・」飲み終えると冷水を病人用の水差しに入れる。

颯斗の母親のもとに行き水差しで水を口に含ませる。

ありさは颯斗の母親に点滴を打つと耳元まで口を寄せ囁くように言う。

「お義母さんもう大丈夫ですよ、元気になれますからね」ありさは身体を拭き始める。

「ありがとう、あなたにはずいぶん迷惑をかけてしまったわね」颯斗の母親は礼を言う。

「「お義母さん点滴が終わると元気になれますよ・・・ハチに刺されたようなものですから」

「あら、私がハチアレルギーだって知っていたの・・・でもハチには刺されていないわょ」

ありさは顔色一つ変えることなく颯斗の母親の身体を拭き終わると、こともなげに言う。

「お義母さんの命は私の手一つでどうにでもなるんですよ」

「・・・・・・・どういうことなの」ありさは着替えを手伝いながら言う。

「お義母さんがいないと私も不自由ですから、元気にしてあげます」

颯斗の母親はありさの顔を見るが、ありさは着替えを持つと部屋を出てしまう。

あれほどの体調不調が嘘のようになく、身体を少しづつ動かすがしびれも消えている。

ありさがハチに刺された人が打つ点滴を母親に施したら母親の身体は回復にむかう。

ありさは颯斗に母親の身体にはハチアレルギーがあることを聞いていた。

颯斗の母親は空腹を感じてベッドから起き上がろうとしたが、体力が無く座り込む。

ちょうどその時にありさが食事の用意して、部屋に入るなり言う。

「お義母さん、まだ回復しているとはいえ胃の中はからです、おかゆにしました」

レトルトパックのおかゆを器に入れ梅干し一つ、小鉢には生卵だけである。

それでも空腹の身である、卵をおかゆに入れ混ぜ合わせると醤油を少し入れて口にする。

「アぁ~美味しいわ、」ここ数日は何も食べられず横になっていた母親である。

あらためて生きていることを実感してつい本音が出る。

「このまま起き上がることもできなくなるのかと辛かったわ・・・」

「私がいる限りお義母さんは大丈夫よ」


颯斗の母親はなんていい嫁なんでしょうと感激する。

ありさはこんな便利な人を探すのは大変だわと思うのである。




     


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