Welcome to my blog

マバタキ

Article page

刹那愛 N0.61

Category - 小説Ⅱ
hand.jpg


颯斗の父親は意識を取り戻すと大声で叫ぶ。

「おお-い・・誰かぁ・・おぉーい」

颯斗の母親は声のするクローゼットに行くと自分の夫が座り込んでいるのを見て言う。

「あなた、どうしたの・・どうしちゃったのよぉー」

颯斗の父親は妻が元気で歩いていることに驚きながらも訴えかけるように言う。

「ありさ・・・ありさにやられたんだ・・殺されるかと思ったよ

颯斗の母親は思わず吹き出しながら言う。

「あなた、気は確かなの?ありさは私をここまで回復させたのにあなたを殺すわけなど無いでしょう・・・」

「あらっあなたここに穴が、あぁ・・・板が腐りあなたの重みで抜けたのね」

「足を・・あらっ・・・包帯してあるじゃないありさがまいたなら殺すわけないわ」

「とにかくありさを呼びましょう・・・ありさぁ~来て頂戴早くしてぇ~」

颯斗は丁度料理研修中で半年間イタリアに行き留守なのだ、電話で呼び戻すと父親は思う。

「颯斗を呼び戻すぞ・・」妻に向かい言う。

「あなたはおかしいわ・・大丈夫?颯斗はまだ行って間もないですよ、何のためにですか」

「研修について相談されたときに、一番進めたのはあなたですよ」

妻は夫の様子を見て倒れた拍子にどこかで頭を打ったのかと考える。

「お前・・・ありさを知らないんだよ・・・ありさは・・・」

父親が言いかけた時にありさがスェットの上下を着て長い髪を束ねて現れる。

母親が言う前に、ありさは二人に向かい言う。

「これからは私の言う事に従ってもらいます、颯斗さんの妻ですから」

言うなり義父の足の状態が良くないことを知ると両親に向かい言う。

「私では無理なので救急車を呼びましょう」

颯斗の父親は安堵して言う。

「そうしてくれるとありがたい、早く呼んでおくれ」

ありさは義母に向かい強い口調で言う。

「お義母さん歩けるなら早く夕飯の用意をして」

「えっ、だって今・・お父さんを救急車で・・・救急車呼ばなくては・・・」

「お義母さん・・・私の言葉が聞こえないの・・・なら・・こうしますよ」

ありさはいきなり義父の肩先にカッターナイフを当てたかと思うと一気に引く。

義父の腕の肩先から鮮血が出て破れたシャツの袖は血の色に染まる。

義父は腕の力が抜けてだらりと腕を落とすと、指先からは鮮血がしたたり落ちる。

ありさの行動を理解することが出来ずただ蛇ににらまれたカエルのように動けない義母。

義父は足のケガのせいで衰弱している為に力が、出そうとしても出せない。

「何して・・なんてことを・・・」ありさの行動に唖然とする義母は思わず父親の腕にしがみつく。

何か巻かなければとあたりを見回して颯斗の木綿のシャツを腕に巻く。

「あなたしっかりして頂戴、今救急車呼びますから・・」

ありさはいきなり義母の髪をつかみ上げたかと思うとカッターナイフで切る。

義母の髪は無残にもばらつき頭部をつかみ更に切る。

もはやありさは常人では思いつかない行動をいともたやすくやるという行動を見せつける。

ありさの顔は般若の如く綺麗なだけにおぞましく、大の大人であるが硬直してしまう両親。

「私・・・お腹が空いているのよ・・・お義母さん」

冷静な言い方であるがゆえに静けさが異様なまでに二人には恐怖心があおられる。

颯斗の父親は妻に言い聞かせる。

「母さん俺は大丈夫だから、ありさの言う事を聞きなさい」

「お義母さん余計な事はしないでね、お父さんはここにいるのですから・・・ね」

「ありさどうしたの・・・なぜこんなことを・・・」

義母がありさの手をつかんだ瞬間に、ありさの表情は普段に変わると言う。

「私は何もしてはいないわ・・・どうしたんですかお二人とも?」

「でも、お義父さんのケガは直さなければいけませんね。私が治します」救急箱を持ち出し言う。

「私が付いている限りはお二人とも大丈夫ですゎ」

颯斗の両親はありさの行動を誰かに聞かせれば救われるはずだと頭ではわかる。

だが、いつの間にか恐怖心からありさに従う二人は冷静な対応も理性をも失っている。


あり得ないようだが・・・・・今、ある現実なのである。





     


ブログランキング・にほんブログ村へ

Category - 小説Ⅱ

     

【ドイツTRIXIE】アウトドアにも!ドイツTRIXIE 自転車に取り付けるキャリーバッグ!フロントボックス Mサイズ【キャリーバッグ ペットカート お散歩 ドライブ】

価格:11,231円
(2017/1/11 19:09時点)
感想(0件)

0 Comments

Post a comment